子どもは未来の宝物 七五三の歴史や由来を知ろう!

すっかり秋めいてきたこの頃。今年の冬は寒いといわれていますが、筆者のいる関西もすでに冬のコートやダウンを着ている人もいるぐらい寒くなりました。宮城はもっと寒いのかな?と今回も宮城の地に想いを馳せながらお届けします!

今回のテーマは「七五三」です!子どもの成長を祝う行事として、古くから親しまれてきた七五三。今回はその由来や起源をひも解きながら、熊野那智神社の七五三の取り組みをご紹介しますね。


家族の願いと感謝が込められた七五三の歴史

毎年この時期になると、七五三の文字が大きく書かれたのぼり旗が境内を彩り、着物でおめかしした初々しい子どもたちが両親とご祈祷を受ける微笑ましい景色が見られます。

初めて着る着物に大興奮な子、全く興味のない子、いやいや炸裂な子など、色んな七五三ストーリーがSNSでシェアされていて、何だかほっこりします。大きくなった時に「あの時、こんなことあったよね」といい思い出話にもなるんじゃないでしょうか。

日本で生まれた私たちにとって馴染みのある七五三ですが、その由来はどこから来ているのか?実は意外と知られていません。その歴史はとても古く、所説ありますが平安時代まで遡ることになります。医療や食、衛生面でもまだまだ発展途上だった当時、度重なる食料飢饉や疫病の影響は深刻で、子どもの生存率はとても低かったといわれています。

病や飢餓で子どもが亡くなることが珍しくなかった背景から、7歳になるまで子どもは「神様からの授かりもの」として考えられていました。なので、子どもが生まれてもすぐには戸籍登録をせず、3~4歳になってようやく現在の戸籍に当たる人別帳や氏子台帳に登録されました。

なぜ、7歳までが神様からの授かりものなの?と気になりますよね。それは、言葉を理解し、乳歯の生え変わりを経験する3~7歳の間は特に子どもの成長が著しく、病気になりやすいと考えられていたことが原因だそうです。出雲大社のある島根県出雲地方では、3歳は言葉、5歳は知恵、7歳は歯を神様が授けてくれると感謝してご祈祷する地域もあるのだとか。

こうして、子どもが無事に成長していることに感謝し、これからもすくすくと育ってくれますようにとお祈りを始めたことが七五三の由来とされています。

家族の希望、みんなの喜びとして生まれてきてくれた子どもたち。彼らの成長を願い、感謝する七五三は、大人たちの愛情の表れでもあり、命の尊さを感じる日本の美しい行事です。


11月15日は七五三の日!地方によって日にちも様々な七五三

七五三はいつ行われるの?と疑問のみなさん、大丈夫、筆者もこの記事を書くまでほとんど知りませんでした。七五三は毎年11月15日に行われます。といっても、必ずこの日に参拝しないといけない訳ではなく、11月中の土日祝のいずれかに行えばいいので、忙しいママさん、パパさんも安心してスケジュールを調整できますよ。

東北や北海道など寒い地域では1ヵ月早めて10月15日に行うところもあります。熊野那智神社では、もう少し早くて9月末頃からご祈祷を行っています。県外から温泉旅行と七五三を兼ねて来られる方や、おじいちゃん、おばあちゃんも同席させてあげたいと帰省に合わせてお正月にご祈祷することもあるんだとか!アットホームな田舎の神社ならではの七五三ですね。

さて、気になる11月15日の由来ですが、これにもいくつか所説があります。一つは、旧暦の11月15日は「二十八宿の鬼宿日(きしゅくにち)」に当たり、この日は鬼が出歩かないので何をしても最良の日とされていたことに由来します。

また、江戸時代の第五代徳川将軍・徳川綱吉の子であり、群馬県にあった館林城の城主だった徳川徳松の健康をこの日に祈ったことも有力な説です。ご祈祷を受けた徳松がその後すくすくと元気に育ったことから、この日を七五三の日としたそうです。


後編につづく!

七五三の由来や歴史、いかがでしたでしょうか。こうした古くからある行事は、当たり前に行う通過儀礼のような感覚もあり、あまり詳しく調べる機会がないですよね。筆者もとてもいい勉強になりました!

後編では、七五三で行う儀式の内容や熊野那智神社の七五三の取り組みについてご紹介します。中でも子どもの成長を大人になるまで見守る、神社の温かい姿勢はぜひ読んでいただきたいと思います。それでは、後編もお楽しみに!


執筆者

なぎの会HP管理人のacoです。香水づくりとWebライターとして日々奔走中の関西人。なぎの会の活動内容や神社の歴史をお伝えします。先月、念願だった五島列島の旅が叶い、色んな巡り合わせに感謝のこの頃。実は仙台の旅から五島に繋がっていた?!ミラクルな五島紀行文を「Go with the FLOW」=流れにまかせてと題してnoteに綴っています。よかったら、遊びに来てくださいね!

なぎの会

豊かな自然に恵まれた 宮城県・名取市の高舘山。 その山頂に鎮座する 熊野那智神社を活動拠点に 神社の歴史や魅力をお届けします。

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