「ウルフルケイスケ MAGICAL CHAIN ひとり CARAVAN 熊野那智神社 奉納Live編」後編

みなさん、前編お楽しみいただけましたか?さて、さっそく後編をお届けします!MS. Driver、ずれずれ2の演奏で盛り上がった会場、そしてライヴ配信の画面越しのみんなの期待が一気に高まったところで、聞き覚えのあるレトロな曲が流れてきました。80年代アメリカの青春映画『Dirty Dancing』から「Just a little bit longer~♪(もうちょっとだけ~)」のフレーズでおなじみ『Stay』。この曲がかかるということは!?


はい、ウルフルケイスケさんの登場です!トレードマークのテンガロンハットに、夏らしい短パンが夏休みを満喫中の少年らしさ全開です。そして、何よりもこのはじける笑顔!晴天の会場でこの日は一段とまぶしく輝きます。「ウルフルケイスケです」とシンプルな自己紹介の後、すぐに「熊野那智神社―!MS. Driver ―!ずれずれ2―!」と会場、OAのみんなに拍手を送り、「自分―!」とお客さんにも拍手を忘れません。ケイスケさんのライヴは、いつでもどこでも「みんなが主役」。ギター1本で全国を旅するミュージシャン、ウルフルケイスケさんのライヴ今日も「絶賛営業!」始まります。


「ロックンロールやるぜー!」の声に合わせ、エレキギターのリズムが小気味いい『スゥイート・リトル・ロックンローラー』で会場のテンションが一気に上がって行きます。ベテランギタリストが奏でる中盤のソロパートは、「さすが!」と思わず声に出る圧巻の見応え。さっきまでの柔らかい物腰のケイスケさんとのギャップもすごい。ステージに映るケイスケさんは、一瞬でロックンローラーに変化していました。


実は、最後に人前で演奏したライヴは今年2月29日の石巻。それから5ヶ月を経て、今回の熊野那智神社で奉納ライヴ開催となりました。「おわりとはじまり」がここ宮城の地であることは単なる偶然だとしても、「おかえり、ただいま!」が言い合える素敵な関係が築かれているのはライヴを見たら伝わります。ケイスケさん自身も「ライヴに来たと言うより、帰ってきた感じです」と落ち着いた声で語りかけます。このアットホームな雰囲気もケイスケさんと宮城の地だから作れる空間ですね。



旅するギタリストが奏でる音に会場の熱気も最高潮!

尖ったエレキギターが優しいバラードに変化する『あの娘に会いたい』では、カナカナカナ~とひぐらしの音が鳴り響き、思わずケイスケさんも笑みがこぼれます。普段はエレキギター1本でライヴをしているケイスケさんですが、今回はMS. Driverのshinさんからアコースティックギターを借りて特別に演奏することに。「旅の歌をやります」とスタートした『夢じゃない』。アコースティックの音色、「流れて流され旅路は果てなく~」の歌詞と飛行機雲が映える野外ステージ、全てが一つの作品であったかのように絶妙にマッチしていきます。


自粛期間中は、料理や曲作りに励んでいたケイスケさん。「いつかライヴで発表するために」作った曲の中から、『ここにいるよ』を披露することに。これって、新曲初公開!?スペシャルな演出に胸が高鳴ります。「そのままでいいから 大きく息をはいてみる そんな調子でいいよ」とありのままを肯定してくれる歌詞は、この時期だからこそ生まれた言葉かもしれませんね。


今までケイスケさんのライヴに足を運んだファン、リスナーに語りかけるように「つながった思いをだきしめ歩いてく いつか思い出してくれたらいいな ぼくはここにいるよ」と言葉が紡ぎ出されていきます。思うようにライヴができないのは、本人もファンも同じぐらい心苦しい。だけど、ケイスケさんの歌はちゃんと「ここ」にあるから、離れていても今日もこうしてみんなの心に届いていきます。最後は「ぼくはここにいるよ」から「那智神社にいるよ!」に変わり、みんなの心もグッと掴まれました!


この日の合い言葉「静かに盛り上がろう!」を呼びかけ、エレキギターが再びリズムを奏でる『ロックンロールの真最中』が始まると、思わず身体を小刻みに揺らして踊りたい!そんな衝動に駆られます。難しいことは考えず、この曲のギターソロも「かっこいい!」の一言に尽きる!会場の手拍子もどんどん大きくなり、一体感が生まれていきます。続く『ロックンロール・ミュージック』も熱いビートに、会場も絶好調の様子。「密を取り戻すためにみんなで頑張りましょう!」の言葉も歌と共に伝わり、しっかりディスタンスを取って、この時期ならではの楽しみ方を味わいました。



一期一会のライヴ また熊野那智神社で会いましょう!

「もう少しやってもいいですかー!?那智神社―!画面の向こうのみんなー!」ライヴも終盤に近づいてきたことが分かり、しんみりする気持ちと同時に「もっと聞きたい!」とエネルギーが湧いてきます。「お金より 見た目より 車より 心意気!」恋する熱い男の気持ちを歌った『いい女』では、少しの哀愁と渋いギター音が鳴り響きます。途中アレンジをして、「今日は熊野那智神社でライヴができてしあわせです!」と高らかに歌ってくれるケイスケさん。そして、一緒にこの日のライヴを作ったOA、スタッフの一人一人に感謝を伝える姿は、一期一会の出会いをつなげてきたケイスケさんの温かい人柄が表れていました。ケイスケさん、ほんま「いい男」です。


「また那智神社で会いましょう~!」の言葉を最後にもう終わりかぁ、と思ったのも束の間。アンコールを促す手拍子に送られ「配信もあるので」と急いで再びステージに登場!ひぐらしも喜んでいるのか、さっきより大きな声を鳴らしてエールを送ります。


明るいギターの音と共にはじまったのは、永遠のロックスター忌野清志郎とその右腕として数々のミュージシャンからリスペクトを集めるギタリスト三宅伸治によって作られた『JUMP』。「なぜ悲しいニュースばかりTVは言い続ける なぜ悲しい嘘ばかり俺には聞こえる」と世知辛い世の中を憂いながらも、「もう一度高くJUMPするよ」と胸を張って前を向いて生きていく。どこか背中を押され、気持ちを鼓舞してくれる応援ソングです。そして、最後はみんなが笑顔になっちゃうあの曲が…!!


ケイスケさんのHAPPY ティーシャツが一際大きな存在感を放ちます。MS. Driver、ずれずれ2のみんなもマスク着用でステージに登場!「みんなが主役」を最後まで忘れません。今年は夏祭りも自粛が目立ち、季節感を存分に楽しむことが難しいですが、この時ばかりはお祭り気分で盛り上がりました。「もしかして、もしかして、まよったら・・・?」「やるー!」会場とのやり取りもばっちり!「損得抜きのハッピーライフ」肩の力を抜いてどんな時もそうありたいですね。「那智神社ハッピー 音楽ハッピー みんなハッピー」と声を合わせて歌えばみんなが笑顔に。「空には晴れ間が見える」の歌詞通りの風景をバックに、みんながハッピーなエンディングを迎えました。



『イクツニナッテモ』夢をみて笑って過ごそう

「中学校2年生からギターを弾き始めました」と振り返り始まった最後の曲、『イクツニナッテモ』。約45年間ずっとギターと向き合ってきたケイスケさんだからこそ奏でることができた曲です。何歳になっても、道を間違え、迷い、夢を見続ける。そして、人を好きになる。そんな「生きる」ことの悩みと、それを飛び越える喜びを純粋に歌うこの曲は、聞き手の心にストレートに響き渡ります。


何よりもピュアな心で作られた音楽を、ギターを相棒に日本各地を回って届けてきたケイスケさん。旅の出会いは一期一会。そこで生まれた絆を今日までつなげてきた生き様が、見えないメロディになって曲を彩ります。そして、そのメッセージをリスナーのみんなはしっかり受け取り、再会を約束しそれぞれ次の旅路へ出かけて行きます。会場と画面越しのみんな、スタッフのみんな、そしてウルフルケイスケさんに拍手!


みんなのHAPPYが満月になって輝いていました。また熊野那智神社で会いましょう!



執筆者

なぎの会HP管理人のacoです。香水づくりとWebライターとして日々奔走中の関西人。なぎの会の活動内容や神社の歴史をお伝えします。noteでは、好きなこと・日々のことを綴っています。

なぎの会

豊かな自然に恵まれた 宮城県・名取市の高舘山。 その山頂に鎮座する 熊野那智神社を活動拠点に 神社の歴史や魅力をお届けします。

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